安全管理・災害対策
Parenting Know-how

子育てノウハウ

お片づけ できていますか?

夢中で遊んだ後のお片づけは、子どもにとっては大変な労力です。また、散らかった部屋を見る大人も、少し苛立ちを感じることもありますね。  保育園には、『次に使う友だちの為に、使った物は、自分できちんと片づける。』『自分が使っていなくても、協力して片づける。』というルールがあります。しかし、自力で片づける許容範囲を超えてしまった場合は、片づけられる量まで手伝った方が良いのか?子どもに尋ねます。これは、『片づけること』を自分で判断し意識させる動機づけのことばかけです。この場合、殆どの子が「大丈夫、自分で片づける。」と、答えます。「そう、やっぱり。○○組さんは、自分のことは自分でできるんだね。」となります。 その一方で、自分の片づけられる量になると、落ち着いて丁寧に片づけられる発達段階の子もいます。そこまで、大人がさりげなく手を貸すことで子ども達に自信となる経験を積むことにもなります。 しかし、現実には大人に余裕がないと、「つい子どもが片づけるのでは時間がかかって困るので、大人が小言を言いながらも片づけてしまっている」ということはないですか。「いつも、こうなのだから」「片づけられないなら、捨てちゃうよ」と・・・  片づけの習慣は、片づけることを強要するのではなく、「きれいになって気持ちがいいね。」「次に使う人のために片づけだね」と、感じさせてあげることです。その方法として、子ども達が片づけられなかった分を大人が手を貸すのではなく、最後の仕上げを体験させることで満足感を味わい子どもの自信へつなげる導きがあります。上手に片づけができた時には、たくさん誉めてあげて下さい。

「楽しく食べる」

ご家庭では、どのように食事をしていますか?食事は、私たちが生きていく為に大切なものです。 誰かに「食べなさい」と言われたから食べる、単にお腹が減ったから食べると言うのでは食事への興味はわきません。それでは、食べる意欲を育て生きる意欲へつなげていくのにはどうしたら良いのでしょうか? それは、自ら進んで食べることで食べる喜びを感じ、それが生きる喜びにつながっていきます。

<食事の環境として注意したいこと>

  1. 子どもが食べることに集中できる環境を整えましょう!  特に、乳幼児の場合は、視界にテレビやおもちゃなど好きなものがあると食事に集中できません。また、音にも敏感なので気をつけましょう。
  2. 食事をする椅子や机の高さが子どもに合っているか?  足をしっかりつけて椅子に座れると、噛むことができ、咀嚼力にも良い影響になります。
  3. 子どもに合わせた盛り付けの量を考えましょう!  その子の食べられる量をよそい、全部食べられたという達成感を味わえるようにし、それを認め褒めることで自信につなげていきます。
  4. 苦手なものがあるからといって無理強いをさせるのは逆効果です!  子どもたちはまだ発達の途中です。無理強いをするより、いろんな物を母親・父親(家族)と一緒に楽しい雰囲気の中で食べた経験が将来の食事へとつながっていきます。

これらのことを踏まえて、保育園での食事も楽しい雰囲気の中で食事ができるよう心掛けています。どうぞご家 庭でも環境作りから子どもの食事について考えて頂けたら良いと思います。

たくさん体を動かして元気な脳を作ろう!

運動と脳の発達には深い関係があります。 子どもの脳はまず“興奮”の強さが発達してきて、それから“抑制”のコントロールができるようになります。 最近では、ソワソワ落ち着きの無い子が増えているといわれることがありますが、それは、“興奮”と“抑制”両方が上手く発達していないからのようです。原因として、今の子どもは昔に比べて体を動かして遊ぶことが少くなったからといわれています。この時期からたくさん体を動かして遊ぶということは、“前頭葉”の発達を促し、集中力がつきます。そのため落ち着いて遊びに集中できるようになるそうです。 運動機能は小学校就学前に大きく発達しますので、幼少期から体をたくさん動かすことは、心身の発達に大きく影響してきます。 かりん組の子ども達も、じゃれつき遊びが大好きで、ゴロゴロ転がって遊んだり、プレイジムに登って、そこからジャンプ!!などをすると、とても喜んでいます。“シーツブランコ”やタオルに子どもを乗せて引っ張る“魔法のタオル”。子供にタオルをフワッとかけて、「いないいない、ばあ!!」とタオルを勢いよく取る、大きないないいない、ばあ!など、これらは大き目のタオルが一枚あるだけでたっぷり遊ぶことが出来ます。 体を動かして遊んでいるときの子ども達は、目がキラリと光っています。実はこれが“前頭葉”が働いているときの現象なのです。 部屋でテレビを見たりするよりも、天気の良い日は外でたくさん体を動かして遊び、お部屋ではじゃれつき遊びをするなど、親子のコミュニケーションをとって、“目がきらりと光る”元気な子どもを育てましょう。

楽しく食事を

保育園では、午前中の活動を十分に楽しみ、お腹が空いている状態で食事ができるようにします。大切にしていることは、『年齢や月齢が小さければ小さい程、個々の生活リズムに配慮し整えながら食事ができる』です。
また、食事の始まりを知り、雰囲気を感じるためにも、食事の前には手をきれいにし、お友達や保育者と一緒にいただきますの挨拶をすることも大事です。
0歳児クラスでも、子ども自身が『食』に対して意欲的になれるようすべて大人が食べさせるのではなく、手を出すしぐさが見えた時に、持って食べられる量を小皿に分け、自ら食べることが喜べるような環境づくりに心掛けています。ご飯などは、子どもが持ちやすいスプーンを用意し、こぼしながらも自分で口に運んで食べられるようにし、援助が必要な子には、保育者が手を添えながらスプーンを持ち、自分で食べようとする意欲へ繋げています。
そして、ゆっくり良く噛んで食べるように「モグモグ」「カミカミ」「おいしいね」など声を掛けると同時に、保育者も一緒に食事を楽しみ味わうことも大切にしています。気持ちが共感できる、幸せに感じる瞬間ですね。
ご家庭でも、小さいからといって大人が全てやってあげるのではなく、お子さんと一緒にご飯を食べながら「おいしいね」「じょうずにたべられるね」と声を掛けながら、成長を感じて頂ければと思います。

「ダメ!!」の前に…

「コラ!!~しちゃダメでしょ」「も~また!ダメじゃないの!」……町でよく耳にする言葉です。
子育ての傾向として「そんなことしちゃいけません。ダメ」と厳しく制限する家庭が多いと聞きます。子どもにとっていつも叱られてばかりというのは辛いものです。
注意や叱責ばかりにならないように気を付けたいですね。
子どもには、常に自分の身の回りの環境に興味、好奇心を持っています。時には、危険なことやしてはいけないこともありますよね。 危険を回避してくれる大人の存在があるからこそ初めてのことにも挑戦することができ、興味の幅を広げていくことができます。
“やってみよう”と興味を持ち動きだそうとしている時に大人は温かく見守り受け止めてくれたことがその子の新たな活動に対する意欲への第一歩になります。子どもがやりたいと行動していることにダメ!!と禁止したり抑えてしまっていると意欲は育つことができません。
しかし、生活していくうえでルールや決まりを守ることは大切です。「守らなくてはならないものは守る」、ルールあっての子どもの自由な行動を保障し、見守る必要があります。
子どもの興味に寄り添い気持を満たしてあげることが情緒の安定にもつながっていくと考えます。
そこで、意欲を育てるために園で実践しているいくつかのポイントを紹介したいと思います。

  • 禁止語や決めつけるような言葉は使わない。例:「~してはダメ」→「~していいよ
  • どなったりせず、一呼吸おいて声のトーンを落としゆっくりと話しかけます。
  • まずは、子どもの話を聞いてあげましょう。

子どもが意欲的に行動し、自信につながる言葉掛けをしていきたいですね。

子どもが興味関心がもてる環境づくり

保育園では、日常生活の中で、文字などで伝える楽しさが味わえるような興味関心がもてる環境づくり〔コーナー〕に心がけています。
例えば、保育者に呼ばれる名前と文字で表されている名前を照合させて、「○○くんの○○だ」と、気づけるような名前と写真の表示です。また、絵本や自分のおたより帳等に関心が示せる環境や室内外の様々な表示など、文字に関するものを分かりやすく提示することです。その中で、“自らまねて書いてみよう”と、文字に親しむ姿や、郵便屋さんごっこのような文字や記号のやりとりのある遊びを楽しみながら、保育士や友だちと文字で伝え合う喜びが芽生えている様子が感じられます。そこでは、年長児が年下の子へ文字の書き方を教えている姿も見かけられます。
このように、子どもたちが自発的に“読んでみたい”“書いてみたい”と、思えることが文字に対する意欲へ導けることと考えています。大切なことは、室内の環境も当然のことですが、筆記用具や画材などの用具にも十分配慮をすることです。
そこで、『家庭では、どのようにすすめたらよいか』ポイントをお伝えします。

  1. 大きな紙を用意し、クレヨンで自由にのびのびと絵を描いてみましょう。その中で「波が来た~」等言葉の表現をしながら、描画をする中で自然とまるを帯びた線や、はねたり、まっすぐな線を描くことが経験していけます。また、手首や腕の使い方などの感覚も自然と身につきます。
  2. 会話:子どもが話をしてきた言葉に対して、そのことのイメージを膨らませてあげられるような言葉のキャッチボールをしてみてください。
  3. 絵本の読み聞かせ:子どもが選んだ絵本を毎日必ず読み聞かせしてあげてください。
    (聞く力を育てる、読み手聞き手のコミュニケーションを促す効果があります)